能楽「湯谷(ゆや)」 (解説と鑑賞会付)  

講師
佐々木 多門(能楽喜多流)

この講座ではテーマ曲を軸にして、能楽の魅力を学んでいきます。まだ能舞台へ行ったことがない方でも、よく能楽をご覧になっている方でも楽しめるように、目黒に能楽堂がある喜多流の能楽師がご案内いたします。
喜多能楽堂公演の鑑賞会が含まれています。肩の力を抜いて、能楽への扉を開けてみませんか。能楽の歴史、謡と舞の面白さや味わうポイント、能面や能装束に触れてみる体験など、内容満載です。質問も気軽にしながら、世界無形文化遺産「能楽」を少しずつ知ることができます。

1月期は能「湯谷(ゆや)」を取り上げます。平家物語の巻十に書かれている、平清盛の三男・宗盛の話を素材として、春の花ざかりを背景に、美しい湯谷という女性の哀愁を描いていた名曲です。能ならではの場面展開が次々と変化します。その能公演の鑑賞会にも参加しますので、楽しんでご覧いただける講座です。

湯谷

遠江国(今の静岡県あたり)池田の宿の長(宿場をとりまとめる役)である湯谷は、平宗盛の寵愛を受けるあまり、長く在京のままとなり、病身の母の元に帰る暇を許されずにいます。ある日、故郷から朝顔という女が母の手紙を持って使いに来たので、宗盛にその文を見せて改めて帰郷を願い出ますが、宗盛は許さず、強いて花見へ同行させます。途中、清水寺の観音に母のことを記念し、さらに地主権現での酒宴で母への思いを、舞と一首の歌に託します。ついに宗盛も湯谷の心を憐れんで、帰郷を許すのでした。
九州豊後国より旅をして都に着いた僧が、名所旧蹟を訪ねるうち、五條のあたりにたどり着く。すると、あばら家より女の歌う声が聞こえてくる。耳をすませていると、美しい女が姿を現したので、僧が言葉をかけてみると、こここそ融の大臣が住まいとした「河原院」であるが、源氏物語において光源氏と夕顔の上との縁深い場所であると女は教え、さらに夕顔の上の哀しき物語を語る。やがて夢のうちにて再び現れましょうといいつつ、女の姿はかき消えてしまう。(中入り)

僧が夜に入り法華経を唱えていると、夕顔の上の霊がその功徳に導かれて現れ、自分は光源氏と交わした深い契りが、今も迷いの妄執となって苦しんでいたところ、読経の弔いによって魂が救われて成仏することができた・・・と僧に謝し、喜びの舞を優美に舞うのであった。夜が明けるとともに、その姿は空へと次第に見えなくなっていく。

授業日
第2・第4金曜日 13:30 ~ 15:00
授業料
17,172円(税込) 3ヶ月6回 ※能舞台鑑賞代金を含みます

持ち物
筆記用具
講師プロフィール
能楽シテ方喜多流職分。日本能楽会会員。能楽協会会員。東京在住。1972年生。喜多流職分佐々木
宗生の長男。喜多宗家内弟子を経て現在、喜多流職分塩津哲生に師事。
ゆかりのある平泉・中尊寺能舞台にて2001年「猩々乱」、2008年「道成寺」を披く。2012年同期の三人と「燦ノ会」を結成し、「石橋」を披く。東京での活動とともに、中尊寺薪能・仙台青葉能・白石碧水園能等、東北の能楽振興に重きをおきながら、国内外各地の公演に参加。東日本大震災復興支援能「息吹の会」実行委員。





教室
第2教室 アンセルモ教会教室集会室
日程
<1月期>
01/11
01/25
02/08
02/15
02/24
03/22
2/24公演鑑賞会(喜多能楽堂)。3/22喜多能楽堂
体験会日程
2019年01月11日:1,080円

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笑顔で南京玉すだれ