東欧の神話と民俗学

講師
伊東 一郎
早稲田大学名誉教授 ロシア・ウクライナ文化研究者

ウクライナ、ロシア、ポーランド、ブルガリアなどのスラヴ諸民族が主に居住する東欧地域は西欧と比較するとキリスト教の導入が5世紀あまりも遅れ、しかもその時期まで文字を持っていませんでした。そのためこの地域にはキリスト教以前の口頭の民間伝承や神話の残滓が遅くまで生き生きと伝えられてきました。この講座では東欧の民話、民謡などのフォークロアや民間の年中行事などから浮かび上がってくる東欧の神話的世界へ分け入ってみたいと思います。

※学期を追うごとに同じテーマでも内容は深くなって行きます。リクエストにも応じます。

教室 第1教室(アトレ目黒2 2階)
授業日

第2月曜日 15:20~16:50

持ち物 筆記用具
受講料

8580円(税込) 3ヶ月 3回

日程

<7月期>

7/08

東欧に居住する民族とその歴史、文化を概観し、謎々や民謡などからこの地域の神話的世界観を探り、吸血鬼や人狼などについての民間信仰についても触れていきます。

8/12

「手袋」、「大きな蕪」などは日本にも親しまれているウクライナ、ロシアの昔話です。またマルシャークの民話劇「森は生きている」はスロヴァキアやマケドニアにも知られている12ヶ月物語がもとになっています。この回では東欧の昔話の宝庫に分け入ります。

9/09

東欧に居住する民族とその歴史、文化を概観し、謎々や民謡などからこの地域の神話的世界観を探り、吸血鬼や人狼などについての民間信仰についても触れていきます。

体験会 6/10・7/8(月) 15:20~16:50(2,860円) その後も1回分受講料で随時体験をお受けします。お気軽にお申込みください。
講師プロフィール 国立民族博物館でスラブ比較民族学を専攻
早稲田大学文学部においてロシア文学、ロシア、ウクライナ音楽文化史、スラヴ比較文化史を講じる。
2019年まで早稲田大学グリークラブ会長
著書:『マーシャは川を渡れないー文化のなかのロシア民謡』(東洋書店、2001)
『ガリツィアの森―ロシア東欧比較文化論集(水声社、2019)
訳書に『ラフマーニノフ歌曲歌詞対訳全集(恵雅堂出版、2017)
共編著に『プロコフィエフ歌曲集』(カワイ出版、2017)
訳詞上演にショスタコーヴィチ交響曲13番『バービィ・ヤール』(1975)ムソルグスキー『ボリス・ゴドノフ』(共訳、1976)など。

【講師からのメッセージ】
ウクライナは大国ロシアの一部ではありません。この国の知られざる歴史と文化を学び、理解を深めることが、日本からのウクライナへの支援に繋がることを願っています。毎回質問コーナーを設けます。ウクライナについて知るための日本語の文献も紹介していきます。受講者のウクライナへのさまざまな関心に応えていきたいと思います。

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