能楽を楽しむ(解説と鑑賞会付)

講師
佐々木 多門(喜多流職分)

日本の伝統芸能の粋として、世界文化遺産に登録されている能。しかし難解で鑑賞しにくいともいわれています。能を易しく能楽師が解き、身近に親しんでいただくための講座です。解説を聞くだけではなく、能楽堂を見学したり、舞台で使用される面や装束に触れることもできます。

10月〜12月期は能「黒塚」がテーマです。旅人を襲わねば生きてゆけぬ安達ヶ原の鬼女。糸車を廻し、その宿業の哀しみを唄うという、「生」を深く描いた名曲です。
扮装の能面や装束、舞・謡などを通して、能の面白さを覗いていきます。 能公演の鑑賞会にも参加しますので、楽しんでご覧いただける講座です。

 能「黒塚」(くろづか)

陸奥・安達原に踏み迷った、熊野の阿闍梨祐慶の山伏一行は、一軒の庵に宿を求める。庵主の女は、旅人へのもてなしに糸繰りの様を見せる。糸車を回しながら、人間の儚さや老いの定めを「糸」に絡めて歌い語り、輪廻と宿業について紡いでゆく。やがて「夜寒をしのぐため、裏山へ薪を採りに外へ出るが、けっして閨(ねや)の中をみないように」と念を押して山中へ行ってしまう。
 山伏の能力(のうりき)が誘惑に負けて閨を覗くと、そこには積み上げられた死骸の山が。逃げ出した一行の後を追って、約束を破られた怨んで怒った鬼女が迫ってくる。山伏は五大明王に祈って、法力で対抗し、ついに鬼は夜嵐とともに消え失せる。

 

教室 第3教室(若葉興業ビル3F)、校外教室案内
授業日

第2・4金曜日 13:30 ~ 15:00

持ち物 筆記用具
受講料

18,480円(税込)  3ヶ月6回

日程

<4月期>

4/12、4/26、5/24、5/25、6/07

※日程は変更になる場合がございます。
※5/25(土)は校外での鑑賞会を予定しております。入会・体験・見学等はできません。

<7月期>

7/12、8/09、8/23、9/07、9/13

※日程は変更になる場合がございます。
※9/7(土)は校外での鑑賞会を予定しております。入会・体験・見学等はできません。

<10月期>

10/25、11/15、11/22、12/13、12/20、12/26

※日程は変更になる場合がございます。
※12/26(木)は校外での鑑賞会を予定しております。入会・体験・見学等はできません。

<1月期>

1/10、1/17、1/31、2/23、3/14、3/28

※日程は変更になる場合がございます。
※2/23(日)は校外での鑑賞会を予定しております。入会・体験・見学等はできません。

体験会 1回分受講料で随時体験をお受けします。詳しくはお問い合わせください。
講師プロフィール 能楽シテ方喜多流職分。日本能楽会会員。能楽協
会会員。東京在住。1972年生。喜多流職分佐々
木宗生の長男。喜多宗家内弟子を経て現在、喜多
流職分塩津哲生に師事。
かりのある平泉・中尊寺能舞台にて2001年「猩
々乱」、2008年「道成寺」を披く。2012年同期の
三人と「燦ノ会」を結成し、「石橋」を披く。東京での
活動とともに、中尊寺薪能・仙台青葉能・白石碧水
園能等、東北の能楽振興に重きをおきながら、国内
外各地の公演に参加。東日本大震災復興支援能
「息吹の会」実行委員。2021年NHK連続テレビ小
説「おかえりモネ」の能楽監修を担当。
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